特捜部Q 檻の中の女【映画】
KVINDEN I BURET
2013年 デンマーク
ミケル・ノルガート監督
ニコライ・リー・コス、ファレス・ファレス、ソニア・リクター、ミケル・ボー・フォスルゴー、ソーレン・ビルマーク、トロールス・リュービューほか
毎週、楽しみに見ているNHKの海外ドラマ『アストリッドとラファエル 文書係の事件録』。
警察ミステリとしてのおもしろさはもちろんだが、映像がシャレオツで、うっとり見とれてしまう。
とくに好きなのは室内のシーンのライティング。
窓が大きくて採光バッチリの殺人課のオフィス、アストリッドが食料品を調達しているムッシュ・タナカのニートな商店、天井が高くて解放感のあるフルニエ先生の剖検室……
アメリカのドラマみたいなギトギト感がなくて、心穏やかに楽しめるところがすばらしい。
でも、ふと見たら、次回はもう第7話。
なんと、あと4話で終わってしまう。
本国フランスではすでにシーズン4の放送も決定しているというのに、NHKではシーズン2の放送も未定なんだとか。
世の中、思いどおりにならないことばかりです。
さて、警察ミステリといえば、Amazonプライムで観た表題の映画。

殺人課の敏腕刑事カール(コス)はある事件の捜査で部下を失い、自身も重傷を負う。復職後、特捜部Qという新たな部署に転属を命じられるが、そこでの仕事は未解決のまま捜査が打ち切りになった事件の書類整理だった。しかし、アサド(ファレス)という助手とともに整理をはじめたファイルのなかに、気になるものを見つける。5年前に起きた女性代議士ミレーデ・ルンゴー(リクター)の失踪事件だ。当時の担当刑事はフェリーからの投身自殺として片づけていたが……
原作はユッシ・エーズラ・オールスンの特捜部Qシリーズの第一作。
すでに8作めまで上梓されている。
私、シリーズものは、ほとんどの場合、途中(だいたい3作目)で脱落するが、このシリーズだけはなぜか読みつづけている。
そんなわけで、「あの傑作シリーズの映画化作品ねえ……」とちょっと冷ややかな気持ちで見はじめたのだが、うまくまとまっていて、とてもおもしろかった。
キャストもおおむねイメージ通り。
アサドのキャラ設定はどう考えても薄味すぎるし、デンマークらしさもあまり感じられなかったが、そのあたりは“おいおいに”ということなのだろう。
もちろん、はしょった部分はずいぶんあるが、あらすじを読まされている感じではないし、ミステリとしての緩急や味もあって、しっかり楽しめた。
現段階で5作目まであるようなので、順に観ていこうと思っている。
私にとっての海外の警察ミステリの最大の魅力は、その国の社会情勢や人々の暮らしぶり、あるいはちょっとした歴史などに、さりげなく触れられるところ。
それが証拠に、犯人や犯行の動機はあっさり忘れてしまうのに、その手の小ネタは妙にはっきり憶えていたりする。
それは電車の中などで偶然耳にした知らない人の会話がいつまでも心に残るのと、ちょっとだけ似ています。
というわけで、今日の写真はアストリッドにちなんで我が家の裁縫箱

彼女がパズル好きになったきっかけは、子供のころ、お母さんにもらった箱根寄木細工の秘密箱だそうです
2013年 デンマーク
ミケル・ノルガート監督
ニコライ・リー・コス、ファレス・ファレス、ソニア・リクター、ミケル・ボー・フォスルゴー、ソーレン・ビルマーク、トロールス・リュービューほか
毎週、楽しみに見ているNHKの海外ドラマ『アストリッドとラファエル 文書係の事件録』。
警察ミステリとしてのおもしろさはもちろんだが、映像がシャレオツで、うっとり見とれてしまう。
とくに好きなのは室内のシーンのライティング。
窓が大きくて採光バッチリの殺人課のオフィス、アストリッドが食料品を調達しているムッシュ・タナカのニートな商店、天井が高くて解放感のあるフルニエ先生の剖検室……
アメリカのドラマみたいなギトギト感がなくて、心穏やかに楽しめるところがすばらしい。
でも、ふと見たら、次回はもう第7話。
なんと、あと4話で終わってしまう。
本国フランスではすでにシーズン4の放送も決定しているというのに、NHKではシーズン2の放送も未定なんだとか。
世の中、思いどおりにならないことばかりです。
さて、警察ミステリといえば、Amazonプライムで観た表題の映画。

殺人課の敏腕刑事カール(コス)はある事件の捜査で部下を失い、自身も重傷を負う。復職後、特捜部Qという新たな部署に転属を命じられるが、そこでの仕事は未解決のまま捜査が打ち切りになった事件の書類整理だった。しかし、アサド(ファレス)という助手とともに整理をはじめたファイルのなかに、気になるものを見つける。5年前に起きた女性代議士ミレーデ・ルンゴー(リクター)の失踪事件だ。当時の担当刑事はフェリーからの投身自殺として片づけていたが……
原作はユッシ・エーズラ・オールスンの特捜部Qシリーズの第一作。
すでに8作めまで上梓されている。
私、シリーズものは、ほとんどの場合、途中(だいたい3作目)で脱落するが、このシリーズだけはなぜか読みつづけている。
そんなわけで、「あの傑作シリーズの映画化作品ねえ……」とちょっと冷ややかな気持ちで見はじめたのだが、うまくまとまっていて、とてもおもしろかった。
キャストもおおむねイメージ通り。
アサドのキャラ設定はどう考えても薄味すぎるし、デンマークらしさもあまり感じられなかったが、そのあたりは“おいおいに”ということなのだろう。
もちろん、はしょった部分はずいぶんあるが、あらすじを読まされている感じではないし、ミステリとしての緩急や味もあって、しっかり楽しめた。
現段階で5作目まであるようなので、順に観ていこうと思っている。
私にとっての海外の警察ミステリの最大の魅力は、その国の社会情勢や人々の暮らしぶり、あるいはちょっとした歴史などに、さりげなく触れられるところ。
それが証拠に、犯人や犯行の動機はあっさり忘れてしまうのに、その手の小ネタは妙にはっきり憶えていたりする。
それは電車の中などで偶然耳にした知らない人の会話がいつまでも心に残るのと、ちょっとだけ似ています。
というわけで、今日の写真はアストリッドにちなんで我が家の裁縫箱
彼女がパズル好きになったきっかけは、子供のころ、お母さんにもらった箱根寄木細工の秘密箱だそうです
この記事へのコメント
映画の「特捜部Q」は、凄く気に入っちゃって、4作目までは見ました!
5作目はキャストが変わっちゃったみたいですね・・。いずれ5作目も見ようと思ってますが、Taeさんは原作を先に読まれてたんですね!
私も映画見てから、読もう読もうと思っててまだ未読です。
↓ 1,2作目の記事
https://gomitsu.seesaa.net/article/201812article_10.html
普段鑑賞する警察もの、刑事ものって、ほとんどがアメリカ、たまにイギリス、まれにフランスくらいなので、それ以外の国の作品って興味持てますよね。
犯罪ものって、その国の社会の光の部分、影の部分も描かれるので、ホント面白いです。
コメント、ありがとうございます♪
特捜部Qシリーズの映画版第1弾、とても気に入りました!
役者さんもイメージ通りだし、ストーリー展開も巧みだし、映像も重厚感あるし、「ああ、映画館で観たかった…」と後悔せずにはいられない作品です。
ごみつさんの感想もあらためて拝読しました。
そうそう、このいまどき珍しい〝地道な捜査〟がいいんですよね。
真相にたどり着いたときの「!」はどうしても小説のほうが大きいけど、この作品は結構しっかり「!」できました。
私が内容を忘れていたせいもあるけど、脚本がうまいのでしょうね。
ニコライ・アーセルは『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』の脚本も担当しているのですね。そっちも原作を読んだきりになっているので、観てみようかな~
でも、まずは第2弾『キジ殺し』です。