イヴ・サンローラン 【映画】

Yves Saint Laurent
2014年 フランス
ジャリル・レスペール(監督)
ピエール・ニネ、ギョーム・ガリエンヌ、シャルロット・ルボン、ローラ・スメット、マリー・ドビルパン、ニコライ・キンスキー、マリアンヌ・バスラ―ほか

先日、武蔵野市内のとある喫茶店でナポリタンを注文したところ、なぜかドライカレーが運ばれてきた。
昨日、千代田区内のとある映画館のチケット売り場でいくつか示された空席のなかからI(アイ)の4番を指定したところ、なぜかH(エイチ)の4番が割り当てられた。

人生、思い通りにいかないことだらけである。

というわけで、図らずも座席番号Hの4番で鑑賞することになったのが表題の映画。

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モードの帝王、イヴ・アンリ・ドナ・マチュー・サン=ローランの光と影を描いた伝記映画。ファッションに疎い私がサンローランといわれて真っ先に思い浮かべるのは、香典返しなどでいただくあのいまいちなタオル(失礼)だが、この映画に描かれているイヴ・サンローランは、あのいまいちなタオル(失礼)からは想像もつかないほど、繊細でアーティスティックな天才だった。

1957年、イブ(ニネ)は弱冠21歳でクリスチャン・ディオールの後継者に指名される。しかし、故郷のアルジェリアとフランスが交戦状態に突入すると、イヴもフランス軍に徴兵されることに。結果として精神を病むことになった彼は、あまりにもナイーヴすぎるとディオールのメゾンから追い出されてしまう。その後、彼の才能に心酔する恋人ベルジェ(ガリエンヌ)のバックアップで自身のレーベルYSLを立ち上げ、時代の寵児となるが、その栄光の影で……

なるほど、人生が思い通りにかないのは私だけではないらしい。

この作品、〈イヴ・サンローラン財団〉の公認とのことで、制作には、公私にわたってサンローランを支えたピエール・ベルジェが全面協力している。その甲斐あって、ショーに使われる服(イヴ・サンローラン財団が貸与)やイヴが収集した美術品がゴージャスで楽しい!

フランスでは、これとほぼ同時期にもう一本べつのサンローランの伝記映画『Saint Laurent』(監督ベルトラン・ボネロ、主演ギャスパー・ウリエル)が公開されているが、そちらは財団非公認でシャツ一枚貸してもらえなかったばかりか、ベルジェが大層ご立腹なんだとか。トレイラーを較べると、そっちのほうがおもしろそうに見えるのだが、なぜか日本では劇場公開の予定がない。

ギャスパーが演じるイヴ、うっすらと「いまいちなタオル(失礼)もやってます」って感じがして悪くなさそうなのに……

レスペール版(公認版)のトレイラー
http://youtu.be/9ZjmcGBErK8
ボネロ版(非公認版)のトレイラー
http://youtu.be/vhkSXbmm-uQ

この記事へのコメント

ごみつ
2014年09月22日 20:33
こんばんは!

これ、私も見たいんだよね!
劇場は無理そうだけど、DVDになったら絶対に見ます。

サン・ローランってそんなに繊細な人だったんだ~。

私、自分では着ないし、着れないから、(金ないし)全然、遠い対象だけど、オートクチュールファッションデザインって大好きなんだよね~。すごく興味ある!

Taeさんの記事のおかげでますます楽しみになりました!
Balkan
2014年09月23日 05:19
ごみつさん、こんにちは!

そうなんですよ、少なくともこの映画では、痛々しいほど繊細な人に描かれていて、それがまた、ショーのシーンの華やかさを際立てていました。

それはそれでOKなんだけど、実際はどうだったのかなあという疑問がふつふつと浮かんでくる映画でもありました。「ベルジェのおかげ」的な話が多すぎるからでしょうか。やはり、彼が激怒しているというボネロ版も見てみないと。

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