偽りの人生 【映画】

Todos Tenemos un Plan
2012年 アルゼンチン/スペイン/ドイツ
アナ・ピターバーグ(監督)
ヴィゴ・モーテンセン、ソレダ・ビジャミル、ダニエル・ファネゴ、ハビエル・ゴディーノ、ソフィア・カスティリオーネほか

連日熱戦がつづく大相撲名古屋場所。ひさしぶりで白星を重ねていたわれらが琴欧洲は、きのうおとといと連敗を喫し、優勝争いからほぼ脱落してしまった。
とはいえ、今場所の大関にはこれまでとはひと味ちがう何かがある。とくに土俵際に追い詰められたときの粘り強さなど、こう言っちゃなんだが、別人と見まがうほどのすばらしさ! もしや双子のお兄さんでは……とひそかに疑っている失礼なファンは私だけだろうか?

さて、双子といえば、表題の映画はわれらがヴィゴ・モーテンセンがひとり二役で双子の兄弟を演じたアルゼンチン映画。

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ブエノスアイレスの病院に勤める医師アグスティン(モーテンセン)は、クラウディア(ビジャミル)と結婚して八年、安定した家庭生活に息苦しさを感じている。ある日、長らく疎遠にしていた一卵性双生児の兄ペドロ(モーテンセン)がやってきて、自分を殺してくれと言う。ペドロは癌に冒され、余命幾ばくもない状態だった。困惑しつつも結果的に兄の求めに応じたアグスティンは、人生をやり直すため、ペドロになりすまして故郷ティグレに戻るが……

キャッチコピーに「『瞳の奥の秘密』のキャスト・スタッフが贈る――」とあるが、監督・脚本は別の人で、語り口はまったく異なる。それでも、「そもそもの設定に無理がある」という印象は共通していたかも。もしかして、“お国柄”みたいなものなのだろうか?

ストーリーはともかく、モーテンセン・ファンにとっては満足度の高い映画だった。正直、前作『危険なメソッド』のフロイト役には違和感を覚えたが、今回はヴィゴらしさが復活していたし、2種類のヴィゴを同時に愉しめるところもいい。この贅沢を何かに喩えるとすれば、バニラと夕張メロンのミックスで食べるミニストップのソフトクリーム、といったところか。

この勢いで次は三つ子の役を……とひそかに期待している失礼なファンは私だけではないと思う。

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写真は弟の家の風呂でオラシオ・キローガの短編集"Los Desterrados”を読む兄のペドロ。今回の全裸シーンは控え目です。

この記事へのコメント

ごみつ
2013年07月21日 21:40
こんばんは。

この作品、別の方のブログ記事で知りました。
なかなか面白そう。ヴィゴってスペイン語も喋れるんだね。ホント、多才な人だと思う。

「ザ・ロード」でもヴィゴ、素っ裸になってましたが、あんまり見たいヌードじゃなかった。もっと若い頃に見せてくれ。(笑)
Balkan
2013年07月22日 07:01
ごみつさん、こんにちは!

待ちに待ったヴィゴの新作――と言いたいところですが、私もつい最近、新聞の映画評で知って、あわてて観にいきました。

サスペンス映画としてはいまひとつな印象ですが、雰囲気があってよかった。個人的には『瞳の奥の秘密』より好きです。

ヴィゴ、『イースタンプロミス』(2007)の全裸格闘シーンがあまりにもかっこよくて、以来、新作が公開されるたびに「今度も脱ぐのか?」とあらぬ期待(?)をするようになってしまいました。
今回も「ザ・ロード」同様、病人という設定なのでダメダメなハダカでしたが、ヴィゴは歳をとってからのほうがかっこいいかも。若いころに出演している映画を観ると、いつもがっかりさせられます

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